工場の「クリーンルーム」とは？クラスとは？しんどい3つの理由も解説！

工場内に「クリーンルーム」を設置している企業は数多くあります。とはいっても、工場未経験の人・工場経験はあるがクリーンルームは見たことがない人にとって、クリーンルームのイメージはできていないでしょう。

結論、クリーンルームのお仕事は「しんどいという人」と「楽で働きやすい」という人に分かれます。本記事では、クリーンルームの仕事内容・クラス・しんどいかどうかなどについて徹底解説していきますので、自分がクリーンルームの仕事が向いているのか判断してください。

（この記事に向いている人）
・工場でどんな仕事をしたいか迷っている人！
・クリーンルームがどんな仕事か知らない人！
・クリーンルームがきついか知りたい人！
・クリーンルームのしんどいところを知りたい人！
・クリーンルームが自分に向いているか知りたい人！

工場のクリーンルームとは？

工場のクリーンルームとは？

クリーンルームとは、工場の中で空気中の微粒子や微生物が洗浄度レベルで管理され、不純物やゴミを持ち込まないようにするための部屋のことを指しています。

クリーンルームでは外からゴミが入り込むことがないように、室内の圧力を制御・風の向き・風の速さなどを調節したりしています。さらに、人が工場内で働く際に汗をかいてしまって製品に付着することがないように温度や湿度も徹底的に管理しています。

クリーンルームは温度・湿度・圧力・静電気・振動・ガス成分など、さまざまな環境条件を制御することができる素晴らしい環境を整えた設備です。

クリーンルームのクラスとは？

工場のクリーンルームでは「クラス」というものが存在しています。このクリーンルームのクラスは、JIS規格およびISO規格によって、空気清浄度ごとにクラス分けが行われています。

実際に、クリーンルーム内の洗浄度クラスが小さいほど性能が高く、設備費や維持費も高額になっていきます。たとえば、洗浄度クラス1は粒径0.1μmの粒子数10、クラス2は粒径0.1μmの粒子数100です。

目安としては、以下のようなクラス分けが行われています。

半導体を製造する工場：クラス3～5
電子部品などの精密機器の工場：クラス5～7
薬品や食品を取り扱う工場：クラス5～7
印刷工場や自動車部品を製造・加工する工場：クラス7～8

半導体製造の工場のように、クリーンルーム内のクラスが低ければ低いほど室内の清潔感を保たなければならないので神経を使う必要があります。

工場のクリーンルームの作業内容

クリーンルーム内はとても清潔感のある部屋で仕事をするケースが多いです。実際に以下のような業種でクリーンルームのお仕事があります。

（クリーンルームの業種）
・半導体製造
・食品加工製造
・医療機器製造

（クリーンルームの職種）
・検査作業（目視検査・顕微鏡検査）
・組み立て作業
・マシンオペレーター
・機械操作、メンテナンス

このように絶対に清潔感を保たなければならない業種・職種でクリーンルームのお仕事が多いです。クラスの例でも挙げたように、上記のような清潔感を保たなければならないお仕事では、神経を使わなければならない点もしんどい点と言えるでしょう。

工場のクリーンリームのしんどいところ

工場での「クリーンルーム」の

クリーンルームのしんどいところ① 交代制勤務

工場のクリーンルーム内でのお仕事は「交代制勤務」が多いです。製造業の中でも食品加工・電子部品などの仕事内容を行うので、24時間工場が稼働するために交代制勤務の割合が多いと言えるでしょう。交代制勤務では以下のようなことがしんどいと言われています。

・生活リズムが乱れやすい
・夜勤の負担が大きく、疲れを感じやすい
・周囲と予定を合わせにくい

二交代勤務では、生活面のしんどさや精神的なしんどさが挙げられるでしょう。クリーンルームの多くは交代制勤務なので、さまざまなしんどさを感じてしまうかもしれません。

クリーンルームのしんどいところ② ルールが厳しい

クリーンルーム内でのお仕事は「ルールが厳しい」と言えます。クリーンルーム内では不純物を持ち込むことが許されないので、具体的には以下のようなルールがあることがケースとして多いです。

（クリーンルームで働く際のルール）
・化粧が禁止
・ピアスなども禁止
・ひげ禁止（しっかり剃る）
・アクセサリーやネイル禁止
・整髪料（ヘアセット）禁止
・帽子から耳が出てはいけない

これはクリーンルーム内で「異物混入させない」「不良品を出さない」という環境化下なので仕方がないと言えるでしょう。

クリーンルームのしんどいところ③ クリーンスーツを着用しなければならない

クリーンルームのしんどい点で3つ目は「クリーンスーツを着用しなければならない」ことです。クリーンスーツというのは、クリーンルーム内で着用する白や水色の服です。クリーンスーツは、服から室内へ汚染物質を出さないように封じ込める役割を担っています。

（クリーンスーツがしんどい理由）
・服の上から重ね着をするので暑い
・通気性が悪いので、温度管理がしにくい
・圧迫感がありクリーンスーツが合わない

このような理由からクリーンルームで働く際に着用するクリーンスーツがしんどいという人もいます。

クリーンルームの魅力・メリット

ここまでクリーンルームで働く際のしんどい点・デメリットを紹介して参りましたが、もちろんメリットもたくさんあります。ここではクリーンルームのメリットを箇条書きでまとめましたので、以下をご確認ください。

（クリーンルームのメリット）
・温度や湿度が一定
・空気がキレイ
・休みがしっかりとれる
・お化粧をしなくてもよい
・汚れる作業がない
・体力的な負荷はほとんどない
・未経験でも働くことができる
・女性でも働くことができる

クリーンルームで働こうかどうか迷っている人、辞めようか悩んでいる人などさまざまいらっしゃるかと思います。しかしながら、クリーンルームのお仕事も含めて人には合う合わないがあります。クリーンルームのしんどい点・デメリットやメリット・特徴を比較して自分が向いているのかどうか判断しましょう。

まとめ

クリーンルームのさまざまな情報について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

クリーンルームとはどんな業種・職種・仕事内容なのか、クリーンームの洗浄度レベルを表すクラスとはなにか、メリットやデメリットなどから自分自身がクリーンルームに向いているのか、少しでも判断材料になれば嬉しいです。