最終更新:2026年08月30日
この記事でわかること
- 夜勤がきついと言われる本当の理由
- 二交替と三交替の実際の勤務時間
- 夜勤手当でいくら収入が増えるのか
- 体を壊さないための睡眠のとり方
- 向いている人・向いていない人
工場の求人を見ていると、「二交替」「三交替」という言葉が出てきます。夜勤はきついのではないかと不安に思う方は多いはずです。
正直に言えば、生活リズムが不規則になるという意味できついのは事実です。ただし、その分夜勤手当がついて収入が上がります。月に2万円から4万円ほど変わることも珍しくありません。
この記事では、二交替と三交替の実際の勤務時間、収入がどれくらい増えるのか、体を壊さずに続けるための工夫を具体的に説明します。判断する材料にしてください。
工場の交替勤務とは

交替勤務とは、複数の班が時間帯を分けて交代しながら働く仕組みのことです。設備を止めずに稼働させ続けるために採られています。
①なぜ交替勤務があるのか
工場の設備は、止めたり動かしたりを繰り返すと効率が落ちるものが多くあります。24時間動かし続けたほうが生産性が高いため、人が交代して設備を動かし続ける形になります。
自動車や電子部品、食品など、需要が安定している分野ほどこの形が採られています。交替勤務がある職場は、それだけ仕事が安定しているとも言えます。
②二交替
1日を2つに分ける形です。昼勤が朝8時から夕方5時ごろ、夜勤が夜8時から朝5時ごろというのが典型的な例になります。1週間ごとに昼と夜が入れ替わることが多くなっています。
③三交替
1日を3つに分ける形です。朝6時から午後2時、午後2時から夜10時、夜10時から朝6時という区切りが一般的です。1回の勤務時間が短いぶん、残業も少なめになる傾向があります。
| 形態 | 勤務例 | 入れ替わり | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 日勤のみ | 8:00〜17:00 | なし | 生活が安定する |
| 二交替 | 8:00〜17:00 / 20:00〜5:00 | 週ごと | 夜勤手当で収入が上がる |
| 三交替 | 6:00〜14:00 / 14:00〜22:00 / 22:00〜6:00 | 週ごと | 1回の勤務が短い。リズムは最も不規則 |
夜勤がきついと言われる理由
実際に何がきついのかを、具体的に分けて見ていきます。漠然と「きつい」と考えるより、対処できる部分とできない部分を分けたほうが判断しやすくなります。
①昼間に眠るのが難しい
もっとも大きいのがこれです。人の体は暗くなると眠くなるようにできているため、明るい時間帯に深く眠るのは簡単ではありません。
加えて、昼間は生活音があります。外の車の音、他の入居者の生活音、宅配便のチャイム。夜に眠るより浅い眠りになりやすいのが実際のところです。
ここは工夫で改善できる部分でもあります。遮光カーテン、耳栓、アイマスク。道具を揃えるだけでかなり変わります。後の章で詳しく説明します。
②切り替えの週がきつい
二交替では1週間ごとに昼と夜が入れ替わります。この切り替えのタイミングが体にとって最も負担が大きい時期です。前の週まで夜に寝ていたのに、次の週は昼に寝ることになります。
慣れている人は、切り替えの前日に意識的に昼寝を長めに取るなど、自分なりの調整方法を持っています。数か月働くと自分に合うやり方が見つかることが多いようです。
③生活が周りとずれる
夜勤の週は、家族や友人と生活時間帯が合わなくなります。連絡が取りにくくなり、孤立感を覚える方もいます。
休日に予定を入れにくいという面もあります。昼間に眠る生活をしていると、休みの日も同じリズムで過ごしがちになるためです。
④食事のリズムが崩れる
起きる時間が変われば、食事の時間も変わります。深夜に働いていると、いつ何を食べればよいのか分からなくなることがあります。食事を抜くと集中力が落ち、作業中の事故につながることもあるため、ここは意識しておきたい部分です。
夜勤手当で収入はいくら増えるか

きつさの話と合わせて、得られるものも見ておきましょう。ここが交替勤務を選ぶ理由になります。
①深夜割増は法律で決まっている
夜10時から翌朝5時までの勤務には、通常の賃金の25%以上を上乗せすることが法律で定められています。これは会社が任意で決めるものではなく、必ず支払われるものです。
②月にどれくらい変わるか
時給1,300円で働く場合、深夜の時間帯は1,625円以上になります。夜勤の週に深夜帯が5時間あるとして、1日あたり1,600円ほど多くなる計算です。
二交替で月の半分が夜勤であれば、10日分で1万6千円ほど。ここに交替勤務手当が別途つく職場もあり、合計で月2万円から4万円の差が生まれます。
年間にすると24万円から48万円です。同じ時間働いても、これだけの差が出るということになります。出稼ぎのように期間を区切って稼ぐ場合、この差は無視できません。
| 項目 | 日勤のみ | 二交替 |
|---|---|---|
| 基本の月収 | 22〜25万円 | 22〜25万円 |
| 深夜割増 | なし | +1.5〜3万円 |
| 交替勤務手当 | なし | +0〜1万円 |
| 合計の目安 | 22〜25万円 | 24〜29万円 |
求人票の月収例が高い職場は、ほとんどが交替勤務のあるところです。日勤のみの求人と単純に比べると、条件がよく見えてしまうので、勤務形態を確認してから比べてください。
体を壊さないための睡眠のとり方
夜勤を続けられるかどうかは、昼間にどれだけ眠れるかにかかっています。ここを工夫できれば、思われているほどきつくはありません。
①部屋を暗くする
もっとも効果があるのがこれです。遮光カーテンに替えるだけで眠りの深さが変わります。寮の備え付けのカーテンは薄いことも多いので、夜勤のある職場で働くなら早めに買い替えてください。数千円の投資で毎日の睡眠が変わります。
カーテンの隙間から光が入る場合は、アイマスクを併用すると効果があります。光を遮ることが、昼間に眠るための最優先事項です。
②音を遮る
昼間は生活音が避けられません。耳栓を使う方は多く、慣れると耳栓なしでは眠れなくなるという声もあるほどです。数百円で買えるので、まず試してみてください。
③帰宅後すぐ寝ない
夜勤明けは体が興奮した状態にあります。すぐ布団に入っても寝つけないことがあるため、風呂に入って体を温めてから休むほうが深く眠れます。体温が下がるタイミングで眠気が来るためです。
ただし、帰宅後に長く起きていると朝日を浴びて体が目覚めてしまいます。帰宅から2時間以内には布団に入るのが目安です。
④食べすぎない
夜勤明けに満腹まで食べると、消化のために体が働いて眠りが浅くなります。軽く食べてから寝るという方が多いようです。起きてからしっかり食べるという配分にすると、睡眠の質が上がります。
⑤休日も同じリズムで過ごす
休みの日に昼型に戻すと、次の勤務でまた夜型に戻すことになります。体が毎回リセットされてしまうため、夜勤の週は休日も同じリズムを保つほうが楽になります。
昼間に眠るための道具
- 遮光カーテン(最優先。数千円で睡眠が変わる)
- アイマスク(カーテンの隙間対策)
- 耳栓(数百円。慣れると手放せなくなる)
- 帰宅後は風呂で体を温めてから寝る
- 夜勤明けは食べすぎない
向いている人・向いていない人

交替勤務は誰にでも合うものではありません。自分に向いているかどうかを先に考えておくと、入社後のミスマッチを防げます。
①向いている人
短期間でまとまった収入を得たい方には向いています。同じ時間働いて収入が2万円から4万円多くなるのは大きな差です。目標額があって期間を区切って働く場合、交替勤務を選ぶほうが早く到達できます。
また、生活リズムの変化に強い方、どこでもすぐ眠れる方は適応しやすい傾向があります。一人暮らしで生活時間を自分で決められる方も、周りに合わせる必要がないぶん楽です。
②向いていない人
睡眠が浅い方、環境が変わると眠れなくなる方は慎重に考えたほうがよいでしょう。睡眠不足が続くと体調を崩し、結局辞めることになります。
持病がある方も注意が必要です。生活リズムの乱れが症状に影響することがあります。心配な場合は、応募のときに相談してください。日勤のみの職場を選ぶという選択肢があります。
家族との時間を大切にしたい方にも、交替勤務は向きません。生活時間帯がずれるため、一緒に過ごせる時間が減ります。
| 向いている | 向いていない |
|---|---|
| 短期間でまとまった収入を得たい | 睡眠が浅い・環境が変わると眠れない |
| 生活リズムの変化に強い | 持病がある |
| 一人で生活時間を決められる | 家族との時間を優先したい |
| 目標額があり期間を区切っている | 長く安定して働きたい |
日勤のみという選択
交替勤務が合わないと感じるなら、日勤のみの職場を選ぶことができます。工場の求人がすべて交替勤務というわけではありません。
①日勤のみの求人はある
食品製造、物流・倉庫、検査・検品といった分野には、日勤のみの求人が多くあります。寮付きの条件も同じように用意されています。
②収入は下がるが生活は安定する
夜勤手当がつかないぶん、月2万円から4万円ほど収入は下がります。その代わり生活リズムが安定し、体調を保ちやすくなります。
欠勤が減れば皆勤手当を確実に受け取れますし、長く働けば昇給の機会もあります。短期の収入だけで比べると見誤ることがあるので、続けられるかどうかも含めて考えてください。
③まず日勤で始めて、あとで変える
迷っている場合は、日勤のみで始めてみるという方法もあります。仕事に慣れてから交替勤務のある職場へ移ることもできますし、同じ会社のなかで配属先を変えてもらえることもあります。
夜勤の1日の流れ

実際にどんな1日になるのかが分かると、自分に続けられそうかどうかを判断しやすくなります。二交替の夜勤週を例に見ていきます。
①起床から出勤まで
夜8時に始業する場合、起きるのは午後4時から5時ごろになります。起きてすぐ食事を取り、支度をして出勤という流れです。寮が近いので、出発は始業の20分前ほどで足ります。
この時間帯は、日勤の人が帰ってくる時間と重なります。寮の共用部分が混み合うこともあるため、風呂は出勤前ではなく帰宅後にするという方が多いようです。
②勤務中
夜8時に始業し、深夜0時ごろに休憩が入ります。ここで食事を取る方が多いのですが、重いものを食べると眠気が強くなるため、おにぎりやパンなど軽めにする方もいます。
深夜2時から4時ごろが、もっとも眠気を感じる時間帯です。体温が下がる時間と重なるためで、誰にとっても同じようにきつい時間です。ここを乗り切れば、朝が近づくにつれて楽になっていきます。
③帰宅後
朝5時ごろに終業し、寮に戻るのは5時半から6時ごろになります。風呂に入って体を温め、軽く食べてから休むという流れが一般的です。
この時間は日勤の人が起き出す時間でもあります。共用部分では音を立てないよう配慮したいところです。自分が日勤の週になれば立場が逆になるので、お互いさまの関係になります。
④睡眠
朝7時ごろに眠りについて、午後4時ごろに起きるという形になります。この9時間をどれだけ確保できるかが、続けられるかどうかの分かれ目です。遮光カーテンと耳栓があるかどうかで、眠りの深さがまったく変わってきます。
| 時刻 | 夜勤週の過ごし方 |
|---|---|
| 16:00〜17:00 | 起床・食事 |
| 19:40 | 出勤(寮から徒歩や送迎) |
| 20:00 | 始業 |
| 0:00 | 休憩(軽めに食べる) |
| 2:00〜4:00 | もっとも眠気を感じる時間帯 |
| 5:00 | 終業 |
| 5:30〜7:00 | 帰宅・入浴・軽い食事 |
| 7:00〜16:00 | 睡眠(遮光と耳栓が効く) |
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切り替えの週をどう乗り切るか
二交替でもっとも負担が大きいのが、昼勤から夜勤へ、夜勤から昼勤へ移る週です。ここを乗り切る方法を知っておくと、体への負担が変わります。
①昼勤から夜勤へ移るとき
昼勤の最終日に帰宅したあと、次の夜勤まで丸1日ほど空くことが多くなります。この日をどう使うかが鍵です。
よく取られるのが、その日は普通に夜に寝て、翌日の昼に長めの昼寝をするという方法です。午後1時から5時ごろに3時間から4時間眠っておけば、初日の夜勤を乗り切りやすくなります。いきなり昼夜を逆転させようとしないのがこつです。
②夜勤から昼勤へ移るとき
こちらは比較的楽です。夜勤の最終日に帰宅したあと、昼寝を短めにして、その日の夜に早く寝るようにします。朝まで眠れば、翌日から昼勤に戻せます。
やってしまいがちなのが、夜勤明けに普段どおり9時間眠ってしまうことです。すると夜に眠れなくなり、昼勤の初日を寝不足で迎えることになります。夜勤明けの睡眠を4時間程度に抑えると、うまく戻せます。
③休みだからと夜更かししない
切り替えの日は休みであることが多く、つい夜更かししてしまいがちです。ここで崩すと週の前半をずっと寝不足で過ごすことになります。出かけたい気持ちは分かりますが、翌週のことを考えて早めに休むほうが結果的に楽です。
切り替えを乗り切る方法
- 昼→夜:前日の昼に3〜4時間の昼寝をしておく
- 夜→昼:夜勤明けの睡眠を4時間程度に抑え、その夜に早く寝る
- いきなり逆転させない(段階的にずらす)
- 切り替えの日に夜更かししない
夜勤中の食事のとり方
夜勤を続けるうえで、睡眠の次に大事なのが食事です。時間帯がずれることで、食べ方も変える必要が出てきます。
①出勤前にしっかり食べる
夜8時に始業する場合、起きてから出勤までの間に食事を取ります。ここでしっかり食べておくと、深夜の空腹を防げます。朝食にあたる食事だと考えて、ご飯やパンなど主食を中心に取ってください。
②深夜の休憩は軽めに
深夜0時ごろの休憩で満腹まで食べると、その後の眠気が強くなります。消化のために体が働くためです。おにぎり1つ、サンドイッチ、カップスープといった軽いもので済ませる方が多くなっています。
食堂が夜勤の時間帯も開いている職場であれば、温かいものを食べられます。食堂の営業時間は応募のときに確認しておきたい項目です。開いていない場合は、出勤前にコンビニやスーパーで買っておくことになります。
③帰宅後は軽く
朝5時に終業して帰宅したあと、空腹を感じることがあります。ただしここで多く食べると眠りが浅くなるため、軽く食べてから寝るのが基本です。しっかり食べるのは起きたあと、出勤前の食事にまわします。
④水分をとる
工場は季節によって室温が上がることがあります。夜勤でも汗をかく持ち場はあるため、水筒を持参してこまめに飲むようにしてください。自動販売機で毎回買うと月に1万円近くかかることもあります。
⑤カフェインの使い方
眠気覚ましにコーヒーやエナジードリンクを飲む方は多いのですが、勤務の後半に飲むと帰宅後に眠れなくなります。飲むなら勤務の前半までにして、深夜3時以降は控えるという使い方が現実的です。
夜勤の食事の組み立て
- 出勤前:しっかり食べる(主食を中心に)
- 深夜の休憩:軽めに(重いと眠くなる)
- 帰宅後:軽く食べて寝る
- 水筒を持参(自販機は月1万円近くになる)
- カフェインは勤務前半まで(後半に飲むと眠れなくなる)
夜勤を続けている人の実際
数か月から数年にわたって交替勤務を続けている方は大勢います。続いている人が何をしているかを見ておくと参考になります。
①自分のやり方を見つけている
切り替えの日の過ごし方、眠る前のルール、食事のタイミング。自分に合うやり方を数か月かけて見つけているという点が共通しています。
最初の1か月は誰でもきついものです。そこで判断せず、2〜3か月続けてみると、体が慣れてくることが多くなっています。慣れたあとは「日勤より夜勤のほうが楽」という方もいるほどです。
②道具にお金をかけている
遮光カーテン、耳栓、アイマスク、寝具の追加。合計しても1万円ほどの投資ですが、毎日の睡眠が変わるので効果は大きいものです。続けている人ほど、この点に手を抜いていません。
③生活を単純にしている
やることを決めておくと、疲れているときに判断しなくて済みます。帰宅したら風呂、軽く食べて、カーテンを閉めて寝る。決まった流れを作っておくことで、生活が崩れにくくなります。
④休日に無理をしない
夜勤の週の休日に、昼型の予定を詰め込むと体がリセットされます。用事があるときは仕方ありませんが、できるだけ同じリズムを保つようにしている方が多いようです。
⑤合わなければ早めに切り替えている
数か月やってみて体調が戻らない、眠れない日が続く。そうした場合は無理をせず日勤のみの職場へ移っている方もいます。担当者に相談すれば配属先を変えてもらえることがあるため、限界まで我慢する必要はありません。
三交替の実際
二交替と比べて情報が少ないのが三交替です。1日を3つに分けるため、勤務の形も生活のしかたも変わってきます。
①勤務時間の区切り
朝6時から午後2時、午後2時から夜10時、夜10時から翌朝6時。この3つを班ごとに交代で担当します。1回の勤務が8時間なので、二交替より短いのが特徴です。
②残業が少ない傾向
次の班がすぐ入ってくるため、残業しにくい構造になっています。定時で上がれることが多いという点は、体力面では楽になります。ただし残業代がつかないぶん、月収は二交替より下がることがあります。
③リズムは最も不規則
3つの時間帯を回っていくため、生活リズムはもっとも不規則になります。週ごとに起きる時間が6時間ずつずれていくことになり、体が慣れる前に次の切り替えが来ます。
このため、体が慣れる間もなくリズムが変わるという点では、三交替のほうが負担は大きくなります。1回の勤務が短いことと、リズムの不規則さのどちらを重く見るかで評価が分かれる部分です。
④どちらを選ぶか
体力に自信があり、まとまった収入を得たいなら二交替。1回の勤務時間を短くしたいなら三交替。ただし三交替はリズムの調整が難しいため、初めて交替勤務をする方には二交替のほうが慣れやすいでしょう。
| 項目 | 二交替 | 三交替 |
|---|---|---|
| 1回の勤務 | 長め(残業含め10時間前後) | 8時間 |
| 残業 | あることが多い | 少ない |
| 月収 | 高め | 二交替よりやや低い |
| リズム | 2パターンで慣れやすい | 3パターンで不規則 |
| 初めての方 | こちらが慣れやすい | 調整が難しい |
夜勤と体調の関係で知っておきたいこと
長く続けるうえで、体への影響を知っておくことは大切です。不安を煽るためではなく、対処するために整理しておきます。
①睡眠不足が最大のリスク
夜勤そのものより、睡眠が足りない状態が続くことが問題になります。集中力が落ちれば作業中の事故につながりますし、免疫が落ちて体調を崩しやすくなります。
逆に言えば、しっかり眠れていれば、夜勤を続けること自体は大きな問題になりにくいということです。睡眠環境を整えることが、そのまま健康を守ることにつながります。
②胃腸の調子を崩しやすい
食事の時間が不規則になるため、胃腸に負担がかかることがあります。決まった時間に食べる習慣を作ると、この負担はかなり減ります。夜勤の週も、起床後・休憩・帰宅後という3回のタイミングを固定しておくとよいでしょう。
③定期健康診断を受ける
深夜業に従事する場合、半年に1回の健康診断が定められています。会社が実施するので、必ず受けてください。自分では気づかない変化を早く見つけられます。
④体調が戻らないときは相談する
数か月経っても眠れない、体調が戻らない。そうした場合は無理をせず担当者に相談してください。日勤のみの職場へ移ることで解決することがあります。我慢して続けて体を壊すのが、いちばん避けたい結果です。
体調を守るための4つ
- 睡眠環境を整える(遮光・耳栓・アイマスク)
- 食事の時間を固定する(起床後・休憩・帰宅後)
- 健康診断を必ず受ける(深夜業は半年に1回)
- 戻らないときは相談する(日勤へ移れることがある)
寮の環境が夜勤の質を左右する
見落とされがちですが、どんな寮に住むかで夜勤の続けやすさが変わります。昼間に眠る生活になるためです。
①ワンルーム寮のほうが眠りやすい
会社が一般のアパートを借り上げたワンルーム寮であれば、自分の部屋で完結するため、共用部分の音に悩まされることがありません。風呂も部屋にあるので、帰宅してすぐ入って休めます。
集合寮で共用の風呂を使う場合、夜勤明けの朝に大浴場が開いていないことがあります。汗を流せないまま寝ることになるため、夜勤のある職場を選ぶなら、この点は確認しておきたいところです。
②部屋の向きと日当たり
一般的には南向きが好まれますが、昼間に眠る生活では話が変わります。日当たりがよいほど部屋が明るく、暑くなります。遮光カーテンで対応できますが、夏場は室温も上がるため冷房の効きも見ておきたい点です。
③周辺の騒音
大通りに面した建物、線路の近く、学校や工事現場の近く。昼間の騒音が睡眠を妨げることがあります。内見ができない寮がほとんどですが、地図で周辺を確認しておくことはできます。
④壁の厚さ
隣の生活音が聞こえる建物では、昼間に眠るのが難しくなります。古い建物ほど壁が薄い傾向がありますが、耳栓を使えばかなり軽減できます。完全に静かな環境を求めるより、道具で対処するほうが現実的です。
夜勤があるなら確認したい寮の条件
- ワンルーム寮か(共用部の音を避けられる)
- 部屋に風呂があるか(朝に汗を流せる)
- 遮光カーテンがあるか(なければ買い替える)
- 周辺の騒音(大通り・線路・学校)
- 冷房の効き(夏場に昼間眠るため)
夜勤のある職場を選ぶときの確認事項
求人票だけでは分からないことが多いので、応募のときに聞いておくとよい項目をまとめます。
①交替のサイクル
週ごとに入れ替わるのか、月ごとなのか、固定なのか。サイクルによって負担が変わります。固定の夜勤であれば、リズムが一定になるため慣れれば楽になることもあります。
②深夜帯が何時間あるか
夜勤手当がつくのは夜10時から朝5時の間です。この時間帯が勤務にどれだけ含まれるかで、手当の額が変わります。夜8時から朝5時の勤務なら深夜帯は7時間、夜10時から朝6時なら7時間になります。
③交替勤務手当の有無
深夜割増とは別に、交替勤務そのものに手当を出す職場があります。月5千円から1万円ほどが目安です。求人票に書かれていないこともあるため、確認しておくと収入の見通しが正確になります。
④食堂の営業時間
夜勤の時間帯に食堂が開いているかどうかは、毎日の食事に直結します。開いていない場合は、出勤前に買っておくことになります。寮の近くに深夜も開いている店があるかも見ておきたい点です。
⑤日勤へ変更できるか
やってみて合わなかった場合に、日勤のみの職場へ移れるかを聞いておくと安心です。同じ会社のなかで配属先を変えてもらえるなら、思い切って挑戦しやすくなります。
| 確認項目 | 聞き方の例 |
|---|---|
| 交替のサイクル | 「昼と夜はどれくらいの周期で入れ替わりますか」 |
| 深夜帯の時間 | 「勤務時間は何時から何時までですか」 |
| 交替勤務手当 | 「深夜割増のほかに手当はありますか」 |
| 食堂 | 「夜勤の時間帯に食堂は開いていますか」 |
| 日勤への変更 | 「合わなかった場合、日勤に移ることはできますか」 |
夜勤で人間関係はどうなるか
生活時間帯が周りとずれることで、人との関わり方も変わってきます。ここを理解しておくと、孤立を防げます。
①職場では話す機会が少ない
夜勤は日勤より人数が少ないことが多く、静かに作業が進みます。人と話すのが苦手な方にとってはむしろ働きやすい環境です。逆に、賑やかな職場を好む方には物足りないかもしれません。
②寮で顔を合わせにくい
同じ寮に住んでいても、夜勤と日勤では生活時間が正反対になります。同じ建物にいながら何日も顔を合わせないということが起こります。
これを寂しく感じる方もいれば、気楽でよいと感じる方もいます。一人の時間を大切にしたい方には向いている働き方だといえます。
③家族や友人との連絡
夜勤の週は、相手が起きている時間に自分が寝ています。連絡が取りづらくなるため、「日曜の夜に連絡する」と決めておくとすれ違いを防げます。
週ごとに生活時間帯が変わることを、事前に家族へ説明しておくとよいでしょう。返事が遅いことに理由があると分かっていれば、余計な心配をかけずに済みます。
④孤立を感じたとき
部屋にこもる時間が長くなると、気持ちが沈むことがあります。休日に外へ出る予定を作っておくことが有効です。買い物や散歩程度でも、外の光を浴びるだけで気分が変わります。
職場の人と食事に行く機会があれば、断らずに行ってみるのもよいでしょう。人と話す機会が少ない働き方だからこそ、意識して作ることが大切です。
夜勤を経験して得られること
きつい面ばかり挙げてきましたが、得られるものもあります。判断の材料として挙げておきます。
①短期間でまとまった金額が作れる
もっとも分かりやすい利点です。寮費がかからない環境で交替勤務をすれば、月に13万円から18万円を貯めることも可能になります。半年で100万円前後という目標も現実的です。
②日中の時間を使える
夜勤の週は昼間が空きます。眠る時間を差し引いても、役所や銀行の窓口が開いている時間に動けるという利点があります。平日の日中しかできない手続きを、休みを取らずに済ませられます。
③混雑を避けられる
買い物や外食が空いている時間帯にできます。休日でも、日勤の人が寝ている早朝に動けばどこも空いています。人混みが苦手な方には過ごしやすい面があります。
④体調管理の習慣がつく
生活リズムを自分で管理しなければならないため、睡眠や食事に意識が向くようになります。この習慣は日勤に戻ってからも役に立ちます。自分の体調をどう保つかを知っている状態は、どんな働き方をするうえでも財産になります。
夜勤で得られること
- 短期間でまとまった金額が作れる(半年で100万円も現実的)
- 日中の時間が使える(平日の窓口に行ける)
- 混雑を避けられる(買い物・外食が空いている)
- 体調管理の習慣がつく(日勤に戻っても役立つ)
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未経験から交替勤務を始める場合
夜勤の経験がまったくない状態から始める方も多くいます。最初に何を準備しておけばよいかを整理しておきます。
①入社前に揃えておくもの
遮光カーテン、耳栓、アイマスク。この3つは入社前に用意しておくことをおすすめします。寮に入ってから買いに行こうとしても、周辺に店がないことがありますし、最初の1週間がもっとも眠りにくい時期だからです。
合計しても数千円で揃います。最初の週を乗り切れるかどうかで、その後の印象が変わるので、ここは投資する価値があります。
②最初の1か月は判断しない
慣れない環境で、体もリズムに追いついていません。最初の1か月は誰にとってもきついものです。ここで「向いていない」と判断するのは早いといえます。
2か月目に入ると作業にも慣れ、眠り方のこつもつかめてきます。3か月続けてみて判断するくらいの構えでいると、結果的に長く働けることが多くなっています。
③分からないことは聞く
夜勤は人数が少ないぶん、聞ける相手も限られます。分からないまま作業を続けると事故につながるため、遠慮せずに聞くことが大切です。最初のうちは誰でも聞くものなので、気にする必要はありません。
④体調の変化を記録しておく
何時に寝て何時に起きたか、体調はどうだったか。簡単でよいので記録しておくと、自分に合うリズムが見えてきます。数週間分たまると、どうすれば眠れるかのパターンが分かってきます。
未経験から始めるときの準備
- 遮光カーテン・耳栓・アイマスクを入社前に用意(数千円)
- 最初の1か月では判断しない(誰でもきつい時期)
- 分からないことは聞く(事故を防ぐため)
- 睡眠と体調を記録して自分のパターンを見つける
夜勤の求人を探すときのポイント
最後に、どう探せば自分に合う求人にたどり着けるかを整理します。
①月収例の内訳を確認する
求人票の月収例は、残業と深夜手当を含んだ金額であることがほとんどです。「月収30万円可能」と書かれていても、残業が月40時間ある前提かもしれません。
基本給がいくらで、手当がいくらなのかを聞いておくと、実際に受け取る金額の見通しが正確になります。
②寮費と光熱費を引いて比べる
額面が高くても、寮費や光熱費が引かれれば手元に残る額は変わります。「寮に関して毎月引かれる合計はいくらですか」と聞けば、手取りベースで比べられます。
③自分の優先順位を伝える
収入を最優先したいのか、生活リズムを大事にしたいのか。希望を伝えておけば、それに合う求人を選んでもらえます。言わないままだと、条件が合わない求人を紹介されることになります。
④体力面の不安も伝える
腰に不安がある、持病がある、夜勤が初めてで心配。こうした事情は隠さずに伝えてください。配属先を配慮してもらえることがありますし、無理な持ち場に入って体を痛めることも防げます。
季節によって変わる夜勤のきつさ
同じ夜勤でも、季節によって負担の感じ方が変わります。あらかじめ知っておくと対策できます。
①夏がもっともきつい
昼間に眠る生活では、もっとも暑い時間帯に寝ることになります。冷房を入れても、日差しで室温が上がる部屋では眠りが浅くなります。遮光カーテンは断熱の効果もあるので、夏場はとくに効いてきます。
工場のなかも、設備の熱で室温が上がる持ち場があります。水分補給を意識して、水筒を持参する習慣をつけておいてください。
②冬は寝つきやすいが起きにくい
気温が低いぶん昼間でも眠りやすくなります。ただし暗くなるのが早いため、起きたときにはもう夜という状態になります。日光を浴びる時間が減るので、気分が沈みやすいという方もいます。
起きたあとに明るい照明をつける、短時間でも外に出る。意識的に光を浴びることで、この時期の落ち込みは軽減できます。
③梅雨と長期休暇
梅雨の時期は洗濯物が乾きにくく、生活面での手間が増えます。部屋干し用の道具があると楽になります。
お盆と年末年始は工場が長期で止まることが多く、生活リズムを戻すよい機会になります。ただし休み明けにまた切り替えることになるため、休み中も極端に崩さないほうが復帰が楽です。
夜勤があると寮の選び方も変わる
交替勤務のある職場で働くなら、住まいの条件は睡眠の質に直結します。日勤のみの場合とは見るべき点が変わってきます。
①共用の風呂は時間に注意
大浴場が夕方から深夜までしか開いていない寮では、夜勤明けの朝に汗を流せません。部屋にシャワーがあるかどうかで、夏場の快適さがまったく変わります。「夜勤明けの朝に入れますか」と具体的に確認してください。
②洗濯機の使える時間
共用の洗濯機に使用時間の制限があると、自分の生活時間帯に使えないことがあります。夜勤の週でも洗濯できるかを聞いておくと、入居後に困りません。
③食堂の営業時間
深夜や早朝に開いていない食堂がほとんどです。夜勤の週は自分で用意する前提で考えておいてください。寮の近くに深夜も開いている店があるかどうかも、あわせて確認しておくとよいでしょう。
④静かさ
昼間に眠るため、壁の薄さや周辺の騒音が効いてきます。ワンルーム寮であれば共用部分の音を避けられますし、耳栓を使えば大半は軽減できます。完全な静けさを求めるより、道具で対処する前提で考えるほうが現実的です。
夜勤で稼いだお金をどう使うか
交替勤務を選ぶ理由の多くは収入です。増えた分をどう扱うかで、働いた意味が変わります。
①増えた分は先に取り分ける
夜勤手当で月2万円から4万円増えても、生活のなかで使ってしまえば残りません。給料日に増えた分をそのまま別口座へ移すと、確実に貯まっていきます。
寮に住んでいれば住居費がほとんどかからないため、手取りの6割以上を貯金に回すことも可能です。この状態は一人暮らしでは作れません。
②目標額を決めておく
いつまでにいくら貯めるかが決まっていると、きつい時期も乗り切りやすくなります。終わりが見えていることが続ける力になるからです。
③体調にも投資する
遮光カーテン、寝具、耳栓。数千円から1万円ほどの支出ですが、睡眠の質が上がれば欠勤が減り、結果的に収入が安定します。節約する対象を間違えないようにしてください。
④翌年の税金分を残す
住民税は前年の所得に対してかかります。夜勤で収入が増えた年の翌年は、住民税の負担が上がります。貯めたお金の一部は、そのための備えとして残しておくと安心です。
よくある誤解
夜勤については、実際と違うイメージが広まっている部分があります。
①「体を壊すから絶対にやめたほうがいい」
睡眠が取れていない状態が続けば負担になりますが、環境を整えて眠れていれば、多くの方が問題なく続けています。数年にわたって交替勤務をしている方は大勢います。大切なのは睡眠環境と体調管理です。
②「若い人しかできない」
40代、50代で交替勤務をしている方も多くいます。年齢より、眠れる環境を作れるかどうかのほうが影響します。体力を使わない持ち場を選べば、年齢による差は小さくなります。
③「一度始めたら日勤に戻れない」
合わなければ配属先を変えてもらえることがありますし、日勤のみの求人も数多くあります。試してみて判断すればよいものです。
④「夜勤のほうが仕事がきつい」
作業内容は昼と夜で変わらないことがほとんどです。むしろ夜勤は人数が少なく、静かに作業が進むため、声をかけられる回数が減って集中しやすいという方もいます。
迷ったときの決め方
やってみるかどうか迷ったら、次の3つに答えてみてください。
①いつまでにいくら必要か
目標額と期限がはっきりしているなら、交替勤務を選ぶほうが早く到達できます。月2万円から4万円の差は、半年で12万円から24万円になります。
②今の睡眠はどうか
普段から寝つきが悪い、環境が変わると眠れない。そうであれば日勤のみを選ぶほうが無難です。睡眠が取れない状態で続けても、結局は体を壊します。
③試せる状況か
合わなかったときに日勤へ移れるかを確認しておけば、思い切って試すことができます。配属先の変更が可能な会社であれば、まず3か月やってみるという判断ができます。
この3つのうち、2つ以上が前向きなら試してみる価値があります。迷ったまま日勤を選んでも、収入の差が気になり続けることになるかもしれません。
最初にやってほしいこと
この記事を読んで交替勤務を検討するなら、入社前に遮光カーテンと耳栓を用意する。これだけは先にやっておいてください。
合計しても数千円です。それでいて、昼間に眠れるかどうかを大きく左右します。最初の1週間がもっとも眠りにくい時期なので、入社してから買いに行くのでは間に合いません。
夜勤が続くかどうかは、体力ではなく睡眠環境で決まるといっても言い過ぎではありません。準備をして臨めば、想像しているほどきつくないはずです。
なお、同じ会社の求人でも配属先によって勤務形態が変わることがあります。「二交替」と聞いていても、配属される工場によっては三交替や日勤のみになる場合があるということです。配属先が決まった段階で、勤務時間をもう一度確認しておくと、入社してから想定と違うということを防げます。
勤務形態は収入にも生活にも関わる条件です。分からないことは応募の段階で遠慮なくお尋ねください。
勤務形態は応募のときに確認する
求人票の「交替勤務」という表記だけでは、二交替なのか三交替なのかが分からないことがあります。
確認するときは、「勤務時間は何時から何時までですか」と聞くのが分かりやすい方法です。あわせて「昼と夜はどれくらいの周期で入れ替わりますか」まで聞けば、生活のイメージが立てられます。
体力面や睡眠に不安がある場合は、その事情も伝えておいてください。日勤のみの職場を提案してもらえることもありますし、配属先を配慮してもらえることもあります。
交替勤務は、やってみないと自分に合うかどうか分からない部分があります。合わなければ日勤へ移れるかを先に確認しておけば、思い切って試せます。最初の1か月で判断せず、3か月続けてから決めてみてください。
工場の夜勤に関してよくある質問

まとめ:収入と体調のどちらを優先するか

本記事では、工場の夜勤・交替勤務について解説しました。
この記事のまとめ
- 夜勤がきついのは昼間に眠ることと週ごとの切り替え
- 夜勤手当で月2〜4万円、年間24〜48万円の差が出る
- 遮光カーテン・耳栓・アイマスクで睡眠環境はかなり改善する
- 短期間で稼ぎたいなら交替勤務、安定を求めるなら日勤のみ
- 合わなければ配属先を変えてもらえることがある
交替勤務は、収入と引き換えに生活リズムを差し出す働き方です。目標額があって期間を区切っているなら、選ぶ価値は十分にあります。一方で長く安定して働きたいなら、日勤のみという選択も合理的です。
どちらが正しいということはありません。自分が何を優先するかで決めてください。
この記事の監修者・運営者
監修
株式会社myteams 代表。人材・求人メディア業界にてマーケティング責任者・取締役として8年以上のキャリアを持つ。SEO対策・Webマーケティング・求人メディア事業の立ち上げ・拡大に豊富な実績を持つ。求職者支援の現場経験をもとに、寮付き求人情報の調査・監修を担当。
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