最終更新:2026年10月13日
この記事でわかること
- フォークリフト免許(技能講習)と特別教育の違い、どちらを取るべきか
- 持っている運転免許で変わる講習時間(35・31・11時間)と日数
- 申込から修了証を受け取るまでの流れと持ち物
- 学科・実技の中身と、実技試験の合格基準
- 教育訓練給付・会社負担で費用を抑える方法、紛失時の再発行、無資格運転の罰則
「フォークリフトの免許を取りたいけれど、どこで申し込んで、何日かかって、いくら必要なのか分からない」——この記事は、そんな方のために書きました。フォークリフト免許は、講習を受けて修了試験に合格すれば取れる資格で、学科の筆記だけで落とされるような試験ではありません。ただし、持っている運転免許によって講習時間が4日分以上変わるので、自分がどのコースに当たるかを先に知っておくと、日程も費用も無駄なく決められます。
フォークリフト免許とは、最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転するために必要な「フォークリフト運転技能講習」の修了資格のことです。この記事では、厚生労働省の告示(講習規程)や労働局の資料、講習機関の案内で確認した数字をもとに、取り方を順番に説明します。取ったあとの働き方や収入の上げ方は、別の記事「フォークリフト資格を活かしたキャリアアップ」で詳しくまとめています。
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フォークリフト免許とは?技能講習と特別教育の違い

フォークリフト免許とは、労働安全衛生法で「技能講習を修了した者でなければ就かせてはならない」と決められている、フォークリフト運転の資格のことです。自動車の運転免許のように公安委員会が出す免許ではなく、都道府県労働局に登録された講習機関(登録教習機関)が行う講習を受け、修了試験に合格すると「フォークリフト運転技能講習修了証」が交付されます。現場では略して「フォークリフト免許」「フォーク免許」と呼ばれています。
フォークリフトを動かす資格には、この技能講習のほかに「特別教育」があります。違いは、運転できるフォークリフトの大きさです。最大荷重1トン以上のフォークリフトは技能講習の修了が必要で、1トン未満のものだけを運転するなら特別教育でも足ります。
| 項目 | フォークリフト運転技能講習 | フォークリフトの特別教育 |
|---|---|---|
| 運転できる範囲 | 最大荷重1トン以上(1トン未満も含む) | 最大荷重1トン未満のみ |
| 法律上の位置づけ | 労働安全衛生法第61条の就業制限(技能講習の修了が必要) | 労働安全衛生規則第36条の特別教育 |
| 講習時間 | 学科11時間+実技24時間=35時間(免許や経験で短縮) | 学科6時間+実技6時間=12時間 |
| 誰が行うか | 都道府県労働局に登録した登録教習機関 | 事業者(社内で実施、または外部の講習を利用) |
| 修了試験 | あり(学科試験と実技試験) | 規程上の修了試験はない |
| 転職での通用度 | 工場・倉庫の求人のほとんどで通用 | 1トン以上を使う職場では足りない |
出典:フォークリフト運転技能講習規程/安全衛生特別教育規程/労働安全衛生法
工場や倉庫でよく使われるのは最大荷重1トン以上のカウンター式やリーチ式のフォークリフトで、求人票の「フォークリフト免許」も、ほぼ技能講習の修了証を指しています。特別教育は、職場の1トン未満の小型機だけを運転すると決まっている人向けの教育で、転職や派遣の仕事探しに使う資格としては力不足です。
もうひとつ大事なのは、技能講習の修了証は全国どこの職場でも通用することです。講習を受けた都道府県と違う県で働く場合も、取り直す必要はありません。住み込みの仕事で遠方に移る人にとっても、一度取れば持ち運べる資格になります。フォークリフトにはカウンター式・リーチ式などいくつか型があり、型ごとの違いは「フォークリフトの種類」で解説しています。
受講できる年齢にも決まりがあります。最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転は、年少者労働基準規則で18歳未満の就業が制限されている業務です。そのため多くの講習機関が18歳以上を受講の条件にしていて、高校在学中の人は誕生日と講習日の関係に注意が必要です。年齢の上限はないので、40代・50代から初めて取る人も珍しくありません。
フォークリフト免許は技能講習と特別教育のどちらを取るべきか
フォークリフト免許をこれから取るなら、仕事を探す目的であれば技能講習を選ぶのが基本です。特別教育は時間が短いぶん手軽に見えますが、運転できるのは1トン未満の小型機だけで、一般的な工場や倉庫の主力機には乗れません。自分の状況に当てはめて選べるよう、判断の目安を表にまとめました。
| あなたの状況 | 選ぶもの | 理由 |
|---|---|---|
| これから工場・倉庫の仕事に応募する | 技能講習 | 求人の多くが1トン以上の機種を使う |
| 派遣会社に登録してフォークリフトの仕事を探す | 技能講習 | 修了証の有無で紹介できる仕事が変わる |
| 今の職場で1トン未満の小型機だけを運転する | 特別教育でも可 | 職場が決めた範囲だけなら足りる |
| 会社から「1トン以上に乗ってほしい」と言われた | 技能講習 | 特別教育では運転できない |
| 1トン未満の運転を6か月以上している | 技能講習(15時間コース) | 走行の操作が免除され短く取れる |
特別教育を先に受け、あとから技能講習を受けても、特別教育の修了そのものでは講習時間は短くなりません。短縮されるのは「1トン未満のフォークリフトを3か月以上、または6か月以上運転した経験」がある場合で、その経験は講習機関に申告し、証明の方法も講習機関の案内に従います。つまり「まず特別教育で安く済ませて、必要になったら技能講習」は、結果的に時間も費用も二重にかかりやすい選び方です。
迷ったときの決め手は、応募したい求人票の資格欄です。「フォークリフト運転技能講習修了者」「フォークリフト免許(1t以上)」と書かれていれば技能講習が必要です。求人の条件に合う資格を最初に取っておくと、応募のたびに資格で迷うことがなくなります。
特別教育が役に立つのは、たとえば小型のフォークリフトしか置いていない小さな倉庫や店舗のバックヤードで、その機種だけを運転すると決まっている場合です。この場合でも、特別教育は事業者が行う教育なので、勤め先を変えたときに新しい職場でそのまま通用するとは限りません。一方、技能講習の修了証は持ち主個人の資格として扱われ、転職先でも提示できます。長く使う資格として考えるなら、やはり技能講習のほうが安心です。
フォークリフト免許の取り方|申込から修了証を受け取るまでの流れ

フォークリフト免許の取り方とは、講習機関を選んで申し込み、学科と実技の講習を受け、修了試験に合格して修了証を受け取るまでの流れのことです。東京労働基準協会連合会 八王子労働基準協会支部の2025年度の案内を例に、実際の手順を説明します。
STEP1 自分のコースを確かめて講習機関を探す
最初に、持っている運転免許とフォークリフトの運転経験から、自分が35時間・31時間・15時間・11時間のどのコースになるかを確かめます。そのうえで「フォークリフト 技能講習 地域名」で検索し、通える範囲の登録教習機関を探します。各地の労働基準協会や、フォークリフトのメーカー系の教習所、安全教育を専門にする団体などが講習を開いています。
STEP2 申込書と必要書類を出す
八王子支部の例では、申込書に運転免許証の両面の写しを付けてメールかFAXで送り、受理されると受講票が届きます。定員は各回40名で、締切は開催日の7日前でしたが、定員になり次第締め切られます。繁忙期は早く埋まるので、日程が決まったら早めに申し込みましょう。
STEP3 受講料を払い、写真を用意する
支払いは振込・現金書留・窓口持参から選ぶ形でした。写真は縦30mm×横24mmを2枚用意し、1枚を受講票に貼ります。この機関では講習初日の7日前を過ぎたキャンセルは返金も日程変更もできない決まりなので、シフトの調整は申し込む前に済ませておくのが安全です。
STEP4 学科講習と学科試験を受ける
31時間コースの学科は1日で、9時から18時10分まで講義を受け、最後に修了試験を受けます。学科の内容は荷役装置の構造と扱い方、運転に必要な力学、関係法令です。当日は本人確認のため、運転免許証など公的な証明書を持参します。
STEP5 実技講習と実技試験を受け、修了証を受け取る
実技は3日間で、走行の操作と荷役の操作を練習したあと、最終日に実技試験を受けます。学科試験と実技試験の両方に合格すると、実技の最終日にその場で修了証が交付されます。修了証はフォークリフトを運転するときに携帯する義務があるので、財布などに入れて持ち歩きましょう。
講習の服装は、実技で乗り降りを繰り返すので、動きやすい長袖・長ズボンと、かかとのある歩きやすい靴が基本です。ヘルメットや手袋を貸してくれるか、自分で用意するのかは講習機関によって違うため、受講票と一緒に届く案内をよく読んでおきましょう。学科の日は一日中座って講義を聞くので、筆記用具と、近くに飲食店が少ない会場なら昼食も持参すると安心です。
申し込みの前に用意しておくもの(八王子支部の例)
- 受講申込書(講習機関のサイトからダウンロード)
- 運転免許証の両面の写し(短縮コースの根拠になる)
- 証明写真2枚(縦30mm×横24mm)
- 受講料とテキスト代(31時間コースで合計44,580円・税込)
- 講習当日:本人確認書類・動きやすい服装・昼食
出典:東基連 八王子労働基準協会支部 フォークリフト運転技能講習会のご案内(2025年度)
フォークリフト免許のコース別 講習時間・日数・費用の早見表

フォークリフト免許の講習時間は、持っている運転免許と、1トン未満のフォークリフトの運転経験で決まります。厚生労働省の講習規程は学科11時間・実技24時間の計35時間を基本にしていて、条件に当てはまる人は科目の一部が免除されます。
| コース | 対象になる人 | 学科 | 実技 | 日数の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 35時間 | 自動車の運転免許がなく、1トン未満の運転経験もない人 | 11時間 | 24時間 | おおむね5日 |
| 31時間 | 大型・中型・普通・大型特殊(カタピラ限定)の自動車運転免許がある人 | 7時間 | 24時間 | おおむね4日 |
| 15時間 | 1トン未満のフォークリフトの運転を6か月以上している人 | 11時間 | 4時間 | おおむね2日 |
| 11時間 | 大型特殊(カタピラ限定なし)の免許がある人/自動車運転免許があり1トン未満の運転を3か月以上している人 | 7時間 | 4時間 | おおむね2日 |
出典:フォークリフト運転技能講習規程/滋賀労働局 技能講習の免除科目一覧
普通自動車免許を持っている人がいちばん多く当てはまるのは31時間コースです。学科の「走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識」(4時間)が免除されるので、学科は1日で終わり、残りの3日は実技にあてられます。日数の目安は1日8時間前後で割ったもので、講習機関によって日程の組み方は違います。土日だけで開く講習や、実技の日をまとめて開く講習もあるので、働きながら取るなら開催曜日も比べてみましょう。
費用は講習機関ごとに決めていて、全国共通の料金はありません。たとえば八王子支部の2025年度の31時間コースは受講料42,900円とテキスト代1,680円で合計44,580円(税込)でした。講習時間が短いコースは料金も低めに設定されていることが多いので、実際の金額は申し込む講習機関の最新の案内で確かめてください。
費用を比べるときは、受講料だけでなく講習機関までの交通費と、講習で仕事を休む日数も含めて考えるのがコツです。数千円安い講習機関を選んでも、遠くて交通費がかさんだり、平日の講習で収入が減ったりすると、かえって負担が大きくなります。通いやすさと開催日程まで含めて選ぶと、結局いちばん安く済むことが多いです。
15時間・11時間コースのように「1トン未満のフォークリフトの運転経験」で短くなるコースを選ぶ場合は、経験があることを講習機関に示す必要があります。どんな書類で示すのかは講習機関によって案内が違うので、申し込む前に問い合わせておきましょう。経験を示せないと短縮コースは受けられず、31時間や35時間のコースに切り替えることになります。
運転免許をこれから取る予定がある人は、順番も考えておくとよいでしょう。普通自動車免許を先に取っておけば、フォークリフト免許は35時間ではなく31時間のコースで受けられます。差は学科の4時間ぶんで、日数にすると半日から1日ほどです。急いで仕事に就きたいならフォークリフト免許を先に取り、時間に余裕があるなら運転免許を先に取る、というように、働き始めたい時期に合わせて決めるのが現実的です。
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フォークリフト免許の講習内容(学科・実技)と合格基準
フォークリフト免許の講習は、学科で仕組みと安全のルールを学び、実技で走行と荷役を体で覚える構成です。講習規程で決められている科目と時間は次のとおりです。
| 区分 | 科目 | 時間 |
|---|---|---|
| 学科 | 走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 | 4時間(運転免許があれば免除) |
| 学科 | 荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 | 4時間 |
| 学科 | 運転に必要な力学に関する知識 | 2時間 |
| 学科 | 関係法令 | 1時間 |
| 実技 | 走行の操作 | 20時間 |
| 実技 | 荷役の操作 | 4時間 |
①学科では「なぜ倒れるのか」を学ぶ
学科で時間をかけるのは、荷役装置(フォーク・マスト・チェーンなど)の仕組みと扱い方、そして運転に必要な力学です。力学といっても難しい計算をするわけではなく、荷物の重心がフォークの先へ行くほど車体が前に倒れやすくなる、カーブで速度を出すと横に倒れやすくなる、といった事故の起きる理由を理解するための内容です。関係法令では、資格がなければ運転できないことや、作業前の点検の決まりを学びます。
②実技は少人数で交代しながら乗る
講習規程では、実技講習は10人以内の受講者を単位に行うと決められています。1台のフォークリフトに数人で交代して乗り、待っている間はほかの人の運転を見て手順を確かめます。前進・後進・旋回の基本走行から始まり、パレットへのフォークの差し込み、荷の積み上げと積み下ろし、試験と同じコースの走行へと進みます。
③修了試験の合格基準
修了試験は学科試験と実技試験の2つで、講習規程では学科試験を筆記または口述で行うとしています。合格の基準は厚生労働省労働基準局長が定めるとされています。実技試験について、北海道立総合研究機構の職員が受講した記録では、100点からの減点方式で、70点以上が合格、脱輪や障害物への接触は5点、軽いミスは2〜3点、制限時間を超えると3点が引かれると紹介されています。制限時間は熟練者のかかる時間の2倍ほどに設定されているので、急ぐより安全確認を確実にするほうが点数は残ります。
出典:北海道立総合研究機構「フォークリフト運転技能講習を受講して」
学科の内容は講習中にていねいに説明されるので、講義をきちんと聞いていれば試験で困ることは少ないはずです。不安な人は、テキストの太字や講師が「ここは大事」と言った箇所に印を付けておき、試験前の休憩時間に見直すだけでも十分な準備になります。
④講習を無駄にしない受け方
実技の時間は、自分が運転している時間よりも、ほかの受講者の運転を見ている時間のほうが長くなります。この待ち時間に、前の人がどこで止まり、どこで確認の声を出しているかを見ておくと、自分の番で手順を思い出しやすくなります。分からない操作は、その場で講師に聞くのがいちばんの近道です。試験の前に疑問を残さないことが、落ち着いて本番に臨むための準備になります。
フォークリフト免許の実技で落ちる人に共通すること

フォークリフト免許の実技試験で点を落とすのは、操作の上手さより、決められた手順と安全確認が抜けたときです。減点方式なので、大きなミスを1つ避け、小さな減点を積み重ねないことが合格への近道になります。講習でよく注意される点を4つにまとめました。
①フォークを上げたまま走ってしまう
荷を持ち上げた高さのまま走ると、重心が高くなって倒れやすくなります。走るときはフォークを床から少し浮かせた低い位置まで下げ、マストを手前に傾けて荷を安定させるのが基本です。緊張すると下げ忘れるので、「走る前に下げる」を毎回声に出して確かめる受講者も多くいます。
②安全確認を「やっているつもり」で済ませる
発進前の前後確認、曲がり角での一時停止、後ろに下がるときの後方確認は、検定員に見えるように首ごと向けて行うのが確実です。講習では「前よし!後ろよし!」と指をさして声に出す確認を徹底するので、本番もそのまま行いましょう。目だけ動かしても、確認したと伝わりません。
③パレットに斜めに差し込む
パレットに対して斜めにフォークを差し込むと、荷がずれたり崩れたりする原因になります。一度で決めようとせず、少し手前で止まって車体の向きを直してから差し込むほうが、結果的に減点は小さく済みます。荷崩れは大きな減点ですが、位置の直しに少し時間を使うのは軽い扱いです。
④寝不足のまま受講する
実技は集中力を使います。夜勤明けにそのまま受講すると、安全確認の抜けが増えます。講習は4日ほど続くので、講習期間中のシフトは事前に調整しておきましょう。試験の手順を紙に書き出して、前の晩に頭の中で一度通しておくのも効果があります。
実技試験の前に見直すこと
- 乗る前の点検と、ブレーキ・ハンドルの確認
- 発進前の前後確認は首ごと向けて声に出す
- 走行中はフォークを低くし、マストを手前に傾ける
- パレットにはまっすぐ差し込み、ずれたら止まって直す
- 降りるときはフォークを床に下ろし、ブレーキをかける
万一不合格になっても、講習で学んだことが無駄になるわけではありません。補講や再試験の扱いは講習機関ごとに決められているので、不合格になった理由(どの手順で減点されたか)を講師に聞き、次の試験までにその点だけを重点的に練習しましょう。減点の理由がはっきりしていれば、2回目は落ち着いて受けられます。
フォークリフト免許の講習機関の選び方
フォークリフト免許の講習機関は、都道府県労働局に登録された登録教習機関であれば、どこで受けても同じ修了証になるので、選ぶ基準は「通いやすさ」「日程」「総額」です。チェックしたい点を順番に並べました。
講習機関を選ぶときのチェックポイント
- 都道府県労働局の登録教習機関か(案内に登録番号が書かれている)
- 自分のコース(35・31・15・11時間)が開かれているか
- 学科と実技の日程が、仕事や今のシフトと重ならないか
- 実技会場は屋内か屋外か、最寄り駅からの行き方
- 受講料とテキスト代の合計、支払い方法、キャンセルの決まり
- 不合格になったときの補講・再試験の扱い
①登録教習機関であることを確かめる
技能講習は、都道府県労働局長の登録を受けた機関が行うものだけが法律上の講習になります。八王子支部の案内にも「東京労働局登録番号」が載っていました。講習の案内に登録番号が書かれているか、申し込む前に確認しておくと安心です。
②日程は「学科の日」と「実技の日」を分けて見る
講習によっては、学科を平日に1日、実技を日曜日に3回というように分けて開くことがあります。働きながら取る人は、この組み方のほうが休みを取りやすい場合があります。ただし実技の日がすべて出席必須の講習が多いので、1日でも欠けると修了できないことを前提に予定を組みましょう。
③屋内コースかどうかも見ておく
実技会場が屋内か屋外かで、雨の日や夏・冬の体への負担が変わります。八王子支部の例では実技会場が工場の屋内コースでした。屋外の会場なら、雨具や季節に合った服装を用意しておきましょう。
④申し込みは「働き始める日」から逆算する
フォークリフト免許が応募の条件になっている仕事に就きたい場合は、働き始めたい日から逆算して講習の日程を選びます。講習は定員制で、締切が開催日の1週間ほど前に設定されていることが多いため、働き始めたい日の1か月前には講習機関を決めておくと余裕があります。仕事が先に決まり、入社後に取る形なら、会社が日程を決めてくれることもあります。
講習の日程と仕事の始まりを合わせて考えたい方へ
フォークリフト免許の取得支援がある求人や、免許を取ってから働き始められる寮付きの仕事もご案内できます。寮寮ワークのLINEにご相談ください。
フォークリフト免許の費用を抑える方法
フォークリフト免許の費用を抑える方法とは、国の教育訓練給付を使う、勤め先や派遣会社に負担してもらう、通いやすい講習機関で余計な出費を減らすの3つのことです。使える条件がそれぞれ違うので、自分に当てはまるものを順番に確かめましょう。
①教育訓練給付(一般教育訓練給付金)を使う
雇用保険に入っている人(または辞めてから1年以内の人)は、厚生労働大臣が指定した講座を受けて修了すると、支払った受講料などの20%(上限10万円)が戻ってくる場合があります。雇用保険に入っていた期間が3年以上(初めて使う人は1年以上)あることが条件で、申請は講座を修了した日の翌日から1か月以内に、住所を管轄するハローワークで行います。20%にあたる額が4,000円以下だと支給されません。
注意したいのは、すべてのフォークリフト講習が対象ではないことです。対象になるのは指定を受けた講座だけなので、申し込む前に厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」で、受けたい講習機関の講座が載っているかを確かめてください。
給付金の申請には、講習機関が出す修了の証明や、受講料を払った領収書などが必要になります。これらは講習が終わってから慌てて頼むより、申し込むときに「教育訓練給付を使いたい」と伝えておくほうが確実です。また、自分が給付を受けられる条件を満たしているかは、受講前にハローワークで照会できます。受講料を払ってから対象外と分かることのないよう、先に確かめておきましょう。
②勤め先に負担してもらう
仕事でフォークリフトを使う人は、勤め先が受講料を出してくれることがあります。業務のために会社から受講を指示された場合は、費用をどちらが負担するのかを受講前に確認しましょう。会社が従業員に講習を受けさせるときに使える国の助成金として「人材開発支援助成金」もありますが、要件や手続きは事業主側のものなので、詳しくは会社の担当者に任せます。
会社の費用で受講した場合でも、修了証は個人の資格として本人に交付されます。会社を辞めても資格がなくなることはないので、次の仕事でもそのまま使えます。ただし費用の返還について会社と約束をしていた場合は、その取り決めに従うことになるので、受講前の確認が大切です。
③派遣会社の資格取得支援を使う
製造や物流の派遣会社には、働きながらフォークリフト免許を取れるよう費用を負担する制度を設けているところがあります。求人票に「資格取得支援あり」「入社後にフォークリフト免許取得可」と書かれていれば、自分で受講料を払わずに取れる可能性があります。
ただし、こうした制度には「費用を出す代わりに一定期間働いてほしい」という条件が付いていることがあります。途中で辞めたときに費用を返す決まりがないかを、口頭ではなく書面で確かめてから受講しましょう。条件に納得できれば、生活費のかからない寮付きの仕事で働きながら資格を取るのは、手持ちのお金が少ない人にとって現実的な方法です。
| 方法 | 使える人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 教育訓練給付 | 雇用保険の加入期間が1年以上(初回)・3年以上(2回目以降)の人 | 指定講座のみ。修了後1か月以内に申請 |
| 勤め先の負担 | 仕事でフォークリフトを使う人 | 負担の範囲を受講前に確認 |
| 派遣会社の資格取得支援 | 支援制度のある派遣会社で働く人 | 一定期間の勤務が条件になっていないか確認 |
フォークリフト免許を取ったあとの仕事探し
フォークリフト免許を取ったあとは、「フォークリフト免許歓迎」の求人から経験を積み始めるのが近道です。厚生労働省の職業情報サイト(job tag)でも、フォークリフト運転作業員は経験を問わず採用され、配属後に資格を取ってOJTで仕事を覚える人が多い職業とされています。
| 求人の書き方 | 取ったばかりでも応募しやすいか | 見るポイント |
|---|---|---|
| 「フォークリフト免許歓迎」 | 応募しやすい | 必須ではなく歓迎なので、経験は問われないことが多い |
| 「フォークリフト経験1年以上」 | 応募しにくい | まずは歓迎の求人で経験を積む |
| 「入社後に免許取得支援あり」 | 応募しやすい | すでに修了証があれば初日から運転を任されることがある |
| 「リーチ限定」 | 確認が必要 | 乗ったことがなければ面接で正直に伝える |
応募のときは、修了証の正式な名前「フォークリフト運転技能講習修了証」と、講習で乗った型(カウンター式など)を伝えると話が早く進みます。また、免許を持っていても職場によってはフォークリフト作業が1日の一部だけということもあるので、1日のうちフォークリフトに乗る時間の割合を面接で聞いておくと、入ってから「思っていた仕事と違う」となりにくくなります。
働き始めて最初のうちは、職場の機種・走るルート・荷物の特徴に慣れる期間です。講習で乗ったフォークリフトと職場の機種は、大きさも操作の感覚も違うことがあります。先輩の運転を見て、通路の幅や曲がり角、人が通る場所を覚えてから一人で作業するようにすると、事故を防げるうえに上達も早くなります。「乗れる」ことと「その職場で安全に作業できる」ことは別だと考えておきましょう。
取ったあとにどんな職場で経験を積み、どの資格を足して、どう収入を上げていくかは、キャリアの記事「フォークリフト資格を活かしたキャリアアップ」で段階別にまとめています。玉掛けやクレーンなどの関連資格は「工場勤務で役立つ資格」も参考にしてください。
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フォークリフト免許(修了証)の紛失・再発行と氏名変更
フォークリフト免許の修了証をなくしたときは、修了証を交付した登録教習機関で再交付を申し込みます。結婚などで氏名が変わったときも、同じ機関で書き替えの手続きをします。修了証は運転するときに携帯する義務があるので、なくしたら早めに手続きしましょう。
| 状況 | 手続きする先 |
|---|---|
| 修了証をなくした・汚した・壊した | 修了証を交付した登録教習機関(再交付) |
| 氏名が変わった | 修了証を交付した登録教習機関(書替え) |
| 講習を受けた機関がすでに講習の業務をやめている | 帳簿が引き継がれていれば技能講習修了証明書発行事務局(修了証明書の発行) |
講習を受けた機関の名前が分からないときは、手元に残っている書類(受講票・領収書)や、当時の勤め先の資格台帳で確かめるのが早道です。機関がすでに講習をやめている場合は、技能講習修了証明書発行事務局に帳簿が引き継がれていれば、そこで修了証明書を出してもらえます。必要な書類(本人確認書類・写真・戸籍抄本など)は状況によって違うので、手続きの前に事務局や講習機関の案内を確認してください。
転職のたびに修了証の写しを求められることが多いので、受け取った直後に両面をスマートフォンで撮っておくと、なくしたときに機関名や修了番号をすぐに確かめられます。
なお、再交付を待っている間は修了証を携帯できず、携帯の決まりを守れない状態になります。職場には早めに事情を伝え、その間の作業をどうするか相談しましょう。再交付の申込をした控えなど、資格を持っていることを示せるものを手元に用意しておくと、話が進めやすくなります。
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フォークリフト免許なしで運転した場合の罰則
フォークリフト免許(技能講習の修了)がないまま最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転することは、労働安全衛生法第61条で禁止されており、運転した人にも、運転させた会社にも罰則があります。条文で確認した内容は次のとおりです。
| 誰が | 違反した決まり | 罰則 |
|---|---|---|
| 資格のない人を運転させた事業者 | 第61条第1項(資格のある者でなければ就かせてはならない) | 6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(第119条) |
| 資格がないのに運転した本人 | 第61条第2項(資格のない者は業務を行ってはならない) | 50万円以下の罰金(第120条) |
| 法人そのもの | 従業員が業務で違反したとき | 罰金刑(第122条の両罰規定) |
「少しだけなら」「先輩が見ているから」と無資格のまま運転を頼まれても、断るのが正解です。違反は本人にも罰則がありますし、何より事故が起きたときに、自分も周りの人も大きなけがを負うおそれがあります。1トン未満の小型機でも、特別教育を受けていなければ運転させてはいけないことになっています。
また、第61条第3項では、資格を持って運転する人は修了証を携帯していなければならないとされています。資格を持っていても、修了証を家に置いたまま運転するのは決まりに反します。普段使う財布やカードケースに入れておきましょう。
派遣や請負で働く場合も、資格の確認は欠かせません。働き始める前に修了証の写しを求められるのは、会社が資格のある人だけを運転させる義務を負っているからです。求められたら、正式な資格名と修了番号が読める写しを出しましょう。講習を受けている途中の人や、修了証が届く前の人は、その間は運転を頼まれても断ってください。
こんなときは運転しない
- 修了証をまだ受け取っていない(講習を受けている途中)
- 1トン未満の特別教育しか受けていないのに、1トン以上の機種を頼まれた
- 修了証を持たずに現場に来てしまった
- 構内ではなく公道を走らせる必要がある(別に特殊自動車の運転免許が必要)
フォークリフト免許に関するよくある質問

まとめ:フォークリフト免許は自分のコースを確かめてから申し込もう

本記事では、フォークリフト免許の取り方を、講習の種類・コース・申込の流れ・試験・費用・手続きの順に解説しました。
この記事のポイント
- フォークリフト免許は、最大荷重1トン以上を運転するための技能講習の修了資格
- 講習は基本35時間。普通自動車免許があれば31時間、条件によって15時間・11時間に短縮
- 申込→学科1日→実技→修了試験→その場で修了証、が一般的な流れ
- 実技試験は減点方式で70点以上が合格。手順と安全確認が大事
- 費用は講習機関ごと。教育訓練給付・会社負担・派遣会社の支援で抑えられる
- 無資格運転は本人も罰金の対象。修了証は運転中に携帯する
フォークリフト免許は、講習を受けて手順どおりに操作できれば取れる、仕事に直結する資格です。まずは手元の運転免許証を見て自分のコースを確かめ、通いやすい講習機関の日程を探すところから始めましょう。取ったあとの経験の積み方や収入の上げ方は「フォークリフト資格を活かしたキャリアアップ」でまとめています。
免許を取るまでにやることは、①運転免許証を見てコースを決める、②講習機関と日程を選ぶ、③教育訓練給付や会社の負担が使えるか確かめる、④申し込んで写真と受講料を用意する、の4つだけです。講習が始まってしまえば、あとは講師の説明どおりに手順を覚えていくだけなので、最初の一歩を踏み出すのがいちばん大変なところです。修了証を受け取ったら、なくさないように写しを取り、応募のときに使えるようにしておきましょう。
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株式会社myteams 代表。人材・求人メディア業界にてマーケティング責任者・取締役として8年以上のキャリアを持つ。SEO対策・Webマーケティング・求人メディア事業の立ち上げ・拡大に豊富な実績を持つ。求職者支援の現場経験をもとに、寮付き求人情報の調査・監修を担当。
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